まちにちょっとした違和感を差し込む
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台東区元浅草の元印刷工場をリノベーションしたカフェ。
一人でも、2人でも、グループでも、静かに過ごしたい人も、誰かと話したい人も、ゆっくりしたい人も、テイクアウトしたい人も、小さい空間ながら人がたくさん集まり、多様な人が自分のままで過ごせる空間を目指しています。


Before





心地よい距離感をつくる
このカフェの計画における大きなテーマは、「どんな人でも受け入れる」ことでした。
限られた空間の中で多様な人々が心地よく過ごせるようにするためには、さまざまな距離感や過ごし方を包み込む家具の存在が欠かせません。
そこで私たちは、スタッフとお客様の関係を再構築するような、大きなテーブルを中心に据えました。そのテーブルは、カウンターが曲がったようなJ字型をしています。スタッフが動ける通路をテーブル内部に取り込むことで、一般的な「お客様が一方的にスタッフと向き合う」構図をやわらげ、目線の先を気にせず自然に会話が生まれるようにしています。
スタッフを介して視線がほどよく遮られるため、向かい合う人とも心理的な距離を保ちながら安心して時間を共有できます。
また、テーブルの高さは900mmとし、立っている人と座っている人の目線が合うように設計しました。
この高さは、スタッフとお客様の関係をフラットにし、互いを越境するようなコミュニケーションを促します。
完全に仕切られることもなく、かといって密接でもない。
そんな絶妙な距離感の中で、そこにいる誰もがゆるやかに時間と空間を共有できる場所を目指しました。

厨房~客席の高さを合わせてフラットな関係性に


駐車場だったスペースのシャッター越しに作った新たな壁と開口部は、通りに対して少し角度を振って据えられているため、路地のちょっと遠くにも中の様子を伝えることができます。窓は基本的に調理スタッフが建つ位置にあるため、テイクアウトの窓口にもなりますし、お店に寄らなくても道行くご近所さんや常連さんと挨拶できるタッチポイントとなります。


店内のテーブルは、J字型のカウンターの中にすっぽりと収まるため、パーティーなどの貸し切り利用でも活躍する大きな1枚のテーブルに変化します。固定される家具と可動する家具を組み合わせて、時間によっても多様な使われ方をする可能性を生み出しています。





| 竣工 | 2026年3月 |
| 設計期間 | 2025年5月〜2025年12月 |
| 施工期間 | 2026年1月〜2026年3月 |
| 所在地 | 東京都台東区元浅草・商業地域・防火地域 |
| 用途・規模 | 飲食店・鉄骨造1階部分 |
| 床面積 | 42.29㎡ |
| 種別 | 内装 |
| クライアント | 株式会社ベステイト |
| 意匠設計 | HAGISO (鵜川友里香、久保田啓斗、宮崎 晃吉) |
| 施工 | 株式会社D・S・C |
| 特注家具製作 | イノウエインダストリィズ (熊谷浩紀) |
| 写真 | Yikin HYO |
携わる人たち
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