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西平酒造|黒糖焼酎「珊瑚」リニューアル

世界の中でも、奄美群島でしか作られていない黒糖焼酎。
創業97年を迎える西平酒造さんの黒糖焼酎「珊瑚」のビジュアルデザインのリニューアルをHAGISO inc.で行いました。

黒糖焼酎との出会い(飲食マネージャー 北川瑠奈より)

珊瑚との出会いは、2022年の春。知人に鹿児島の美味しいお酒を聞いて出会ったのがはじまりでした。
黒糖の深みのある香り、口に入れるとスッキリ爽やかに広がる旨み。初めて飲んだ時「なにこれ、美味しすぎ。」と思わず声を漏らしたあの瞬間は今でも忘れられません。
どんなジャンルの料理に合わせても、優しく調和して食卓を邪魔せず気取らない味。お店(Night KIOSK)に来るお客さんや働くスタッフにお勧めしてみると、今まで焼酎を飲まなかった人も好んで飲むようになったり、気付けばお店ではレギュラーメニューに。そして、私たちの呑みの場には必ず珊瑚があるようになりました(笑)。
そこから、どっぷり黒糖焼酎にはまる日々がはじまりました。推し活のように都内の酒屋を回ったり、ネットで探して飲み比べる日々。蔵ごとに違う個性や、製法によって変わる味わいの変化など、知れば知るほど、どんどん黒糖焼酎の魅力に心を掴まれていきました。
1年ぐらい経った時、もっと色んな人に伝えていきたい!と思い、黒糖焼酎を飲んで、知って、楽しむ企画「Kokutou Shochu Club」を立ち上げ、黒糖焼酎普及活動を勝手にはじめました(笑)。若年層や女性には少し苦手意識があった焼酎のイメージもイベントを通して変わっていき、私たちのお店では、20代前半の子たちも2杯目から黒糖焼酎を飲む、という風景が日常になりました。
そんな活動を初めて少し経った時、お店のお客さんを通じて行ったイベントで西平酒造の代表、西平せれなさんにお会いする機会がありました。ドキドキしながら、せれなさんに話しかけて「珊瑚大好きです!」と伝えると、せれなさんはすごく喜んでくれました。後日、Night KIOSKまで来てくださり、一緒に珊瑚を飲んだ日の一杯は、間違いなく人生で忘れられないものとなりました。
少し気持ちが詰まり過ぎた文章が続きましたが(笑)。
そんなご縁から、西平せれなさんにお声がけ頂きこの度、わたしたちHAGISO inc. が珊瑚のリブランディングをやらせて頂くことになりました。

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プロジェクトの期間は約半年。まずは奄美に訪れ、作り手の皆さんの想い、地元の方の声、食や文化や景色・・・そして、守り続けられた歴史を五感で感じてきました。

珊瑚の旧ラベル
97年の歴史を持つ西平酒造

デザインについて(デザイナー朱則安より)

リブランディングで一番大切にしたのは、蔵の方々の思いでした。
代々受け継がれてきた思想や手仕事の尊さを表現するために、蔵のみなさんの手のプリントをロゴのベースに採用しました。そして円で構成されたロゴのアウトラインは、珊瑚の卵から発想を得ました。せれなさんから、「珊瑚は満月に産卵する」というエピソードを聞き、新しい珊瑚が、幅広い世代、そして海を超えていろんな人の元へ広がっていくという思いを込めました。
また、ロゴに加えて珊瑚のグラフィックパターンもデザインしました。瓶の向こう側、透明な焼酎を介して見えるのは、まさに海の中に見える珊瑚を表現しています。手にした瓶を通して、奄美の大自然を感じられることをイメージしました。

蔵のみなさんの手のプリントをベースに珊瑚の文字を構成した


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珊瑚を通して出会った人、風景、経験は、とても愛おしく素敵な時間でした。このような機会を頂き、本当に心から感謝しております。
そして、このプロジェクトはこれだけでは終わりません。西平酒造さんとともに、黒糖焼酎の魅力を伝えるべく、焼酎業界をあっと言わせるような届け方にチャレンジしていくのです。そのお話はまた今度・・・。
さらに、西平さんとの出会いは、HAGISOの朝の時間「旅する朝食」にもつながっていきます。
奄美大島とのお付き合いはまだまだ続きそうです!

クライアント西平酒造株式会社
企画/ディレクションHAGISO(北川瑠奈顧彬彬
グラフィックデザインHAGISO(朱則安
写真HAGISO(末吉祐太
発表時期2024年8月

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