生産者のご紹介
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業態
カフェ
電話番号
03-5832-9808
営業時間
8:00〜10:30(10:00 L.O.)
備考
旅する朝食は、HAGI CAFEの朝の時間に提供しています。
日本には、季節や気候、地域の風土を生かしたおいしい食材がたくさんあります。
旅の途中、おいしいものに出逢えたときの特別な気持ちをお届けできたら。
そんな思いからHAGISOでは、食材で日本をめぐる和定食の朝ごはん「旅する朝食」を2015年の11月からはじめました。
第14回目の旅は長崎県・五島列島の福江島。
それは2025年7月のこと。透き通る海と遠浅の浜辺を望む宿を拠点に、2泊3日を過ごしました。
潮風を浴びに外へ出たり、美味しいものを食べ、山を歩き虫や蛙を追いかけたり、ご当地スーパーの品揃えにわくわくして、お惣菜とお酒を買い込んで、宿ではしゃいで朝寝坊。
子どもの頃の夏休みがふっとよみがえるような旅でした。

今回の旅で心に残った場所があります。そこは「半泊教会」。
江戸時代末期、潜伏キリシタンがひっそりと祈りを捧げた場所です。古いけれど手入れが行き届いた清らかな教会には、84歳のおばあちゃんのための座布団がひとつ静かに置かれていました。信徒は最後のひとり。
そこに積み重なってきた祈りや日々の暮らしを思い、胸がいっぱいになりました。

そしてこう思いました。私たちが口にする食材もまた、この島で暮らす人々の営みと物語の中から生まれてくるのだと。
それぞれに歴史があり、日々があり、誰かのおもいがあり、それを運ぶだれかもいて、その日常の延長線上にいまこの瞬間があります。そう考えるとひとつひとつが愛おしく思えてきませんか?
今回も、そんな尊い物語がこもった食材でつくる定食をお届けします。
長崎で生きる人々の暮らしに思いを馳せながら、ぜひ味わってみてください。


五島の自然に恵まれた環境で黒毛和牛を育てています。牛舎を綺麗にし心地よい温度を保つことでストレスなく育った牛たちは柔らかく旨味たっぷりのお肉に育ちます。
これまでのイメージが覆るほど本当に綺麗な牛舎でした。風通しもよく日当たりのいいその場所には4人掛けのテーブルがあって、ここで家族が過ごすこともあるのかなと想像したのを覚えています。
子牛が2頭、牛舎の一角で育てられていました。健康に育てるために、母牛とは離れた場所で育てられるそうです。牛舎のなかでお互いが恋しがるようにないていて、胸が締め付けられるような切なさがありました。


海に囲まれ、豊富な漁業資源に恵まれた地の利を生かし、新鮮素材にこだわり練り物を作っています。製造工程ごとに部屋が分かれていて、ひとつひとつ手作業する姿を見ることができました。
東京・豪徳寺駅にも店舗を構えていて、そこでも揚げたての練り物を食べることができます。魚の種類ごとに食感が違っていて食べ比べするのもたのしいです。


五島の豊かな大地で、野菜とメロンを育てています。台風や水不足など、自然と向き合い汗を流す日々です。食を通じて、食べる人、つくる人、支える人、すべての人々を健やかにつなげたいと願い、野菜を作っています。
直売所から車を少し走らせた場所に畑はありました。雨上がりのぬかるんだ赤土に足を取られながら、ぴょんぴょん跳ねるカエルを追いかけたり、とんぼを追いかけたり、自然を目の前にして子供に戻ったようにはしゃいでいました
島のあちらこちらに生息している椿は、実も葉も生命力が強く、天然の肥料として使われているそうです。
私たちが泊まった宿「カラリト」の朝食でも、いきいき五島さんの野菜を取り扱っていました。畑に伺った翌日に、サングラスをして軽トラを乗り回し、勇ましく配達しているところに遭遇し、五島の日常が垣間見えました。

かつおの生節を中心に干物、練り物などの水産加工品を取り扱うテル鮮魚さん。保存料、着色料、化学調味料などの添加物は使用せず製造しています。
かつおの生節は、焼きながら燻して旨みをぎゅっと閉じ込めた燻製かつおのこと。
しっとりふわふわの食感に、ふわっと広がる香ばしい香りがたまらなく、七味マヨとの相性も抜群で、試食の手が止まらなくなるおいしさでした。


島内でいろいろな場所に畑をかまえることで、それぞれの土地の特徴を活かした畑を作っています。温暖な気候、水はけのよい土壌、温泉熱、多様な自然のめぐみを活かして、おいしい果物や野菜を丁寧に育てています。
ビニールハウス内にはずらりと赤と黄色のパプリカがなった苗が並んでいて、まだ少し小ぶりで可愛らしい実がなっていました。その場で収穫して贅沢にかじると、肉厚でジューシー、まるでフルーツのような甘さに思わず声が出てしまいました。

五島地方の伝統的なおやつ。干し芋のことを方言で「かんころ」といい、「かんころ」と餅米を搗き合わせたものが「かんころ餅」です。真鳥餅店は昭和29年から続く老舗の餅店。素材からこだわり、味の深みを追求してます。
島の人にとって、かんころ餅は冬に石油ストーブの上でじっくり焼くようなイメージだそう。子ども達がストーブを囲んでかんころ餅が、焼けるのを待つような光景もどこかにあったのかなと思うとなんだかほっこりします。素朴な甘さをそのまま焼いて味わうのはもちろんのこと、バターで香ばしく焼いたり、揚げたり、アイスに合わせたり。シンプルな商品だからこそいろんなアレンジができる懐の深いおやつです。


五島うどんは、島の特産品である椿油を使った、細麺なのにしっかりとしたこしの強さとつるっとした喉越しが特徴的です。中本製麺では「五島伝統の味」「ふるさとの味」を大切に、五島うどんを作り続けています。
干されたうどんが陽の光をやわらかく受け止め、まるで繊細なカーテンのように揺れていました。その光景に見とれていると、ふと社長の中本茂さんが着ていた「GOT UDON」Tシャツが目に入りました。五島うどんにかけたその遊び心が中本さんのお茶目なキャラクターに合っていていいなと思いました。
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